「紬希、嘘はつくな。」

そう言うと、紬希はそれっきり俯いたまま言葉を発さなくなった。




「紬希。」

先程よりも少し強めの口調でそう言った。

俺は、手に持っていた薬を見せた。





「これ、おかしいよな?カルシウム拮抗薬も、β遮断薬も鼻炎には効かないよ。というか、心臓の薬だし。これ。」