「なんだ?これ、」

そこには、大量の薬が入っていた。
錠剤のものもあれば、粉薬のものもある。

「たしか、紬希、アレルギーがどうとか言ってたな、」

紬希は、鼻炎持ちだと聞いていた。
しかも少し酷いらしい。




「ん、?カルシウム拮抗薬に、β遮断薬?」

頭が困惑した。どちらも、心臓の薬として処方されるであろうものだった。


「狭心症、」

頭に悪い妄想が浮かんだ。

紬希はここ何年か、俺に心臓の病気を隠していたのか?それとも、最近発覚したのか?




どちらにせよ、俺は聞いてないぞ。