「ねえ、聞いてるの?」

「…んあ?ごめん。何?」

「今日の晩御飯はカレーでもいいかって聞いてるんじゃん。」

「良いよ。」

紬希は、あれから1年病院に入院し、2日前に退院を果たした。
心臓の結果も良好で、自宅で安静にしておくことが求められた。



俺は、紬希を幸せにすると決めた。







___今年の紬希の誕生日プレゼントは、何にしようか。





そんなことを考えながら、俺はいつものように紬希を抱きしめてから、玄関の扉を開け、出勤した。



「エッグカレーがいいな。」



俺が紬希にそう言うと、紬希は満面の笑みでグッドサインを見せた。