「紬希…。」

もう分かっていた。
紬希はもう、その瞼を開けることは無いのだと。

「紬希…。ごめん。ごめんな。俺、脳外科なのに、何にも、何にも出来なかった。」


_俺は、医者失格だな、







そう言おうとした時、握っていた紬希の手が、ピクリと動いた。

「つ、紬希!?」