「ただいま。」

玄関の扉をゆっくりと開け、小さく呟いた。

仕事の時間帯が夜になってから、紬希からの出迎えがどんなものだったのかも忘れかけてきていた。

時刻は午前4時。

今日は久しぶりに仕事が休みの日だ。
だから今日は紬希とゆっくり過ごそうと思っていた。

しまった、山春に明日休むと言ってしまった。もう今日だというのに。