結局、俺は何もすることが出来ず、一応の治療は終了した。紬希は死にはしなかったものの、まだ意識が戻らない状態だった。

俺は、ただ心電図の音が響くだけの部屋に、紬希と2人きりでいた。

「紬希、ごめん。俺、頭、パニックなって、何にも、何にも出来なくて、」

涙を流すのは何年ぶりだろうか。
気がつくと視界は涙で歪んでいた。

俺は、何度も紬希に謝った。

ごめん。ごめん。と。