次の日の仕事中、パソコンを使って作業をしていると、大きな足音と共に山春が駆け込んできた。

「高澄先生!大変!はやく!神楽さんが!」

「え、紬希が、!?」

山春に呼び出され、猛スピードで集中治療室まで走った。

そこには、頭から大量に出血し、意識が無い紬希の姿があった。
紬希は、周りの医者に治療をされていた。

「つ、むぎ、」

「高澄先生!なにしてんだ!はやく!はやく助けないと!」

「今すぐ輸血パックと、あとは、えっと、」

頭が混乱した。医者として生きてきて、こんなにも判断力が鈍ったことは無かった。