俺は、紬希からゲームを取り上げ、無理やり布団を被せた。

「早く寝ろ。」

「……寝れないし暇なんですけど。」

「俺がトントンして寝かしつけてあげよっか。」

俺は片手で紬希の手を握り、もう片方の手で肩をトントンとゆっくりと叩いた。

「赤ちゃんみたいでいや。」

「たまにはいいでしょ。最近紬希の傍にいる時間少なかったから。」

紬希は、俺が仕事でいない間、寂しい思いをしていないだろうか。

「旭大、ご飯食べたの?」

「ん?いや、食べてない。今日はもういい。明日も多分同じ。水と飴だけで何とかする。」

「…だめだよ、体に悪いよ、」

「俺のことは良いから。自分のこと気遣え。」

こんなに構ってあげられない彼氏といて、果たして紬希は幸せなのだろうか。