私が12歳の誕生日を迎えた年に、母親は大病を患い、偶然か否か、父親の命日の日に亡くなった。

私は、母親はまだどこかに隠れているんだ。きっとそうに違いない。と思い、葬式の時には泣いたりしなかった。

祖母は長生きで、80歳をすぎてもピンピンして畑仕事をこなしていた。

祖母の畑で取れた野菜で作ったカレーやシチューは、どんなものよりも美味しかったのを覚えている。