どうしても矢を放つ時に左手の親指を擦ることがある。
愛菜は凛華に保護布巻いてくると行って列から離れた。
1年生に救急箱をもってきてもらい、隅の方で絆創膏と布を当てた。
力入りすぎかなぁ……
「こんにちは」
顔を上げると理久斗くんと話をしていたK高の部長が立っていた。
「K高の大家です」
「三木です」
「親指大丈夫?」
「はい」
「三木さんは高校から始めたの?」
「はい」
「ちょっと見た感じだけど少し引手が低いようだね、矢には羽があるからさ」
「そうですね、中々直らなくて、ありがとうございます」
大家くんが私の所に来ているということは今はうちの学校が打っている訳で……
理久斗くんも準備をしていた。
綺麗な姿勢で構えて、音を響かせながら最後に的に当たる時にいい音が響く。
「理久斗は何で部長じゃないのかな」
「それはちょっと言えないですね」
「上手いのにな、フォームも変わらず綺麗だし」
「部長は性格もあるので……」



