放課後になり、帰ろうと教室から出ようとすると、急に手首を掴まれた。
「え?!」
「あ、ごめん、」
「びっくりした〜」
「てか、今まで何してたの?」
「あー…寝てた。」
「寝てたの?!」
「うん」
はぁ……全く、まぁいっか。
天才だし。
「てかどうしたの?」
「あ、そうだ、」
「一緒に帰らない?」
その言葉を聞いた瞬間、私は思考停止してしまった。
え、一緒に帰る?
え、こんな私が?
え、え、え、えぇ?
「もちろん、迷惑じゃなかったら!」
「じゃあ、帰ろう」

そのまま燈くんと一緒に下駄箱まで行った。


「あのさ、雫」
「どうした?」
「手繋いでもいい?」
「え、全然いいよ!」
「分かった。」
でも燈くんは私の後ろに周り、手を肩に置いてきた。
「?!」
一気に顔が赤くなる。