放課後になり燈くんに言われた通りに屋上に行き、屋上のドアを開けると、
「雫」
「あ、燈くん、どうしてここに?」
「いやその……」

『ずっと前から好きだった。付き合ってくれ。』

数秒間沈黙が続く。
「え……?」
「駄目か……?」
「いや、そうじゃなくて、本当に付き合っていいの?」
「告白してんならいいに決まってるだろ」
「じゃあ、」
そう言って手を前に出す。
「お願いします。」
「本当にいいのか……?」
「うん。私もずっと前から好きだった。」
「そうか。じゃあ、」
急に顔を近づけて来た燈くん。

私は覚悟を決めた。

唇に当たった人生で初めての感触。

唇を離すと、燈くんの顔がすぐ近くにあった。
「あ、ごめん。急にキスして。」
「全然大丈夫。私、嬉しかった。」
何故か自然に笑顔になっちゃう。
嗚呼、私とうとうキスしちゃったんだ……