小児科医は癒やしの司書に愛を囁く


 「美鈴お姉さん、なでなでしてあげなよ」

 「そうだよ、先生も並んでたし。動物の勉強するんだってさ」

 みんなが言うので、恐る恐る弘樹先生の頭を撫でた。
 何なのこれ?罰ゲーム?恥ずかしい。

 立ち上がった先生の顔が見られないよ。

 「わあ、弘樹先生嬉しそう」

 「美鈴お姉さん真っ赤だよ。照れてる。ヒューヒュー」

 小学校高学年の男の子がはやしたてる。

 「静かにしましょうね」

 年配の看護婦さんが注意して静かになった。

 「先生、何してるんですか?ミーティングの時間ですよ……」

 「ああ、すまん、すぐ行く」