小児科医は癒やしの司書に愛を囁く


『別に俺のことは今度でいい。その日は美鈴のための日だ』

『もちろん、二十一日に先生が夜帰ってきてくれるならお祝いしますけど、必ずしもそうじゃないから、一緒にお祝いさせて下さいね。これは決定事項です』

『でも十日の予定は俺が立てたい』

『わかりました。お任せしますけど、私も何かする時間下さい』

『考えておく。ただし、俺が欲しいものをその場で言うからなにも準備はいらないぞ』

『その場で渡せるものなんてないです』

『まあ、いいや。おやすみ』

『弘樹さん、夜勤頑張ってください』

『ああ、美鈴のこと考えながら頑張る』

 一体どうしちゃったの?恥ずかしいこと書かないで欲しい。返事をどうしようどうしようと思っている間に、時間が経ってしまった。はあ。