小児科医は癒やしの司書に愛を囁く


 「君は悪くない。勘違いする奴が悪いんだ。告白されて断ったんだろ?」

 「はい」

 「だとすると、立派なストーカーだ。ただ、警察は何かないと動かないから、このままだと本当に危ない」

 「今日は図書館のほうは?」

 「このまま車で戻って本を下ろしたら終わりです」

 「アパートまではどうやって帰ってる?」

 「駅まで歩いて電車で二駅。そこから十五分徒歩です」

 「まじか。それは待ち伏せしやすいな」

 「そうなんですよね……」

 「図書館の人には相談してないのか?」

 「担当を替えられるのが嫌なんです。私、ここに来るのが楽しみなので……もちろん柊さんのことは困ってますけど、そのせいで違う人に替えられたらと思うと」