少し前まで屋台の物を食べ終えた私は眠気がきて少し寝てしまった。
「んんっ……」
うっすら重たい目を開けたら、私と同じように机に伏せた富井くんがいた。
「おはよ、朝倉」
「……っ!い、いつからいたの?」
「30分前くらい」
30分前って、起こしてくれてもよかったんじゃ。
私は慌てて起きて、三つ編みを整えてカバンから眼鏡出してをかけた。
すると富井から手を差しだされて「一緒に来てくれないか?」と言われた鈴華は一体なんのことか分からない。
「いいけど……ど、どこに?」
私はとりあえず富井くんに手を差し伸べてる。
富井くんに手を優しく握られて向かった先は校庭の真ん中。
〝カップルグランプリ〟の舞台裏だった。

