夏祭・2日目



目が覚めた時、部屋に微かな陽の光が入ってる床を見てベッドから起き上がった。



目覚まし時計を見ると時刻は7時30分。



「……寝坊した!」



一気に目が覚めた鈴華は眼鏡姿で寝巻きから制服に着替えて慣れた手つきで髪を三つ編みに結んで慌てたままリビングへ行き、ロールパン1個を食べて家を出た。


(なんだかこの状況って前にもあったような……?)



そんなことを思いながら自転車に跨りペダルを漕いでいく。



ギリギリ、遅刻をせずに学校へとついた。


一度、深呼吸をしてから教室へと入る。



近くのものは眼鏡がなくても見えるが、遠くのものは霞んで見える。



慌てて家を出たが、教室にはまだ誰もいなかった。



「なんだ、慌てて来なくてもよかったのかも」



席に着いた私は一旦、眼鏡を外しカバンの中へと仕舞う。少しぼやける目で教室の窓から校庭を見下ろした。