俺は次に来たバスに乗り込んだ。




朝倉とどれも美味しく食べる姿に富井はあの日と同じ想いを重ねていた。




別れる時に鈴華は富井に自分と会ったことは誰にも言わないで……とお願いをされた。




俺は「誰にも言わない」と言ったが、バスに揺られながら外を眺めながら思い出す。




ようやく会えた朝倉とあの日助けてくれた時の印象が違うことに俺は何となく違和感を感じた。




そして俺は心の中であの日、約束をしたハンカチを返すと同時に自分の気持ちを今度が学校の行事の夏祭(なつさい)が行われる日に想いを伝えようと心に決めた。