私にだけ甘々な先輩とお祭りデート

「なんで叫んでんだよっ!気づかれたらどうするんだ!」

「……っぷは!気づかれるために叫んでんだよ。ほら」

幸人の指差した方を見ると、俺の努力も虚しく、二人がこっちに向かってくるところだった。

「後藤先輩、峯先輩!こんにちは」

「うん、こんにちは。姫乃ちゃん、あ、青野ちゃん」

その言葉に、青野は真顔でお辞儀を返す。

「せっ、先輩たちも浴衣をレンタルしに来たんですか?」

なかなか喋り出さない二人をカバーするかのように、姫乃が口を開く。