(あ、そ。私もつなぐのが仕事なんだけどね・・・)

 私は心の中でボソッと言ってみた。言いたいことはわからなくもないけれど。

 (睨みながらあんな言い方しなくたって・・・)

 ムッとはしたが武田くんがいなくなってくれて内心ホッとした。

 (まあまだ子供だから仕方ないか。これだから若い男は嫌い。歳の問題じゃないかもしれないけどね。)

 残ったコーヒーを飲み干しカップホルダーを戻しに厨房のほうに行った。

「ごちそうさまでした。」

「ありがとうございました。」

 (社会人ならちゃんと挨拶くらいするもんだよ、武田くん。)

 心の中でそう語りかけて食堂をあとにした。