なんと、ここは前世で大人気だった乙女ゲーム、『みんなの願いと紅茶姫』、通称ミナティーの世界だったのだ。

 しかも、まさかの悪役令嬢。うん、よくある展開ってやつだ。

「ん?みな…てぃ…?」

「あっううん、なんでもないよ!」

 行けない、驚きすぎて声に出してた。

 すると、なにやらアンがブツブツと呟き出した。

「みなティー、マリアお嬢様、スカーレット家、そして、アン…!?もしかして!?」

「なに、どしたの?」

「お嬢様、前世でのお名前は…!?」

「雨宮空、だけど…」

 何やら焦ったようなふうに問われたので、答えた。すると…