珍しくサルとレオ様が仲良さげだな。いや違う、サルが人を小馬鹿にした雰囲気出してるな、、まあレオ様が気付いてないから放っておこう。

ジョニデによると、聖職者のほとんどが鑑定魔法を使えるそうで、覚えるのはそう難しくなさそう。熟練度を上げれば上げるほど、より詳しい鑑定結果が得られるって言ってたな。

鑑定の専門家の場合、対象物のオーラが鮮明に見えるのと同時に、詳細な情報が脳に直接送られてくる感覚があるそうだ。

オーラの色や大きさや動きを詳細な情報と共に書き留めた辞書のようなものがあって、熟練度が低いとオーラがぼんやり見える程度だから、その辞書を使って見えたオーラを判定するのが一般的な鑑定と言われているらしい。

ちなみに、私が欲しい情報は体力の残量。

で、問題は魔力を使い過ぎると起こるロングスリープなんだけど、これは所謂魔力量ではなく、魔動力が空になって起こっていたらしい。

私の魔力量は、ジョニデ曰く無限に思えるほどらしいから、そう簡単に空になるはずがない。

魔力を外に向かって出す時に消費するのが魔動力で、それが空になるとロングスリープに入る。だから、魔動力の残量情報が私にとっては最も重要ってことかな。

とりあえずは鑑定魔法の発動を目指して、魔動力の鑑定に必要な知識については、今まで通り魔法の本を読むだけで十分な気がする。

となると、やるべきことは鑑定魔法の発動だな。

魔法はイメージが大事だね。鑑定からイメージするのは、、レントゲン、CT、MRIあたりかな?

うーーーん。

超音波とか、、違うか。逆にシンプルな聴診器とか?

あ!わかった!

サーモグラフィーじゃない?オーラじゃないけど、一番原理が似てる気がするな!

どれどれ、、

向かいに座っていた従者のムシ君(顔がちょっと虫っぽい)に無断で鑑定を試していたら、遂に成功した。

体力 68/135
健康状態 不良 (いぼ痔)

従者の3人が交代で荷馬車の運転をしているのだが、ムシ君はここ数日いつも荷台で具合が悪そうにしてたのね。心配して声をかけても大丈夫の一点張りで理由を言おうとしないから、癒すこともできずに悶々としてたわけ。

だからやった、反省はしていない。

鑑定を試すために私がずっと見ていたことにすら気づかず、ひたすら痛みに耐えていたムシ君は、突然その痛みが消えたことに驚き、喜び、私と目が合って、羞恥に震えていた。

どんまいだ!ムシ君!旅はまだまだ続くのだ!