晴side


"………独り占めしたい。
その可愛い顔、もっと見せて?"



ぶわぁぁと顔に熱が帯びる。

え、夢?夢ですかこれは?夢なんですよね?夢だ。夢じゃないとおかしいもん。

なんて悪い夢なんだろう。仮にも、瑞希くんがあんなこと言うだなんてありえない。


そう。夢。夢だとして。


「なんで……瑞希くん……が?」


サラサラな髪を耳にかけて。
大きく、綺麗なお目目に蓋を閉じて。
───私の大好きな人がなんでここに?

しかもなんで寝ているの?瑞希くん。



え、分からない。分からなすぎるんですけど。なんか保健室で私ベットの上で寝てたし。かと思えば瑞希くんも寝てるし。


うん、あのね。その。ていうか。



「直視不可避過ぎる………っ!」