「莉乃さんも食べてね」
「あ、はい。いただきます……」
遠慮していると思われたのか、お母様が促してくれる。
そこまで言われて遠慮するのはさすがに変だと思って、お寿司を口へと運んだ。
まずは、定番のまぐろからいただく。
「んっ、美味しい……!」
「ははっ! 美味しいだろう。朝市場で獲れた新鮮な魚を、尚樹くん自ら捌いているからね」
そうお父様が説明をしてくれて、お寿司を咀嚼しながらコクコクと頷く。
それは間違いなく美味しい。
こんなに美味しいお寿司は、産まれて初めて口にした。
横を見ると、蒼斗はもう半分程を食べてしまっている。子どもの味覚って、素直。
「さて、私たちもいただくとしよう」
「そうね。いただきましょうか」
美味しそうに食べている蒼斗を見届けていたのか、ご両親もお寿司に手を付けた。
とても、和やかな時間ーー。
4年前のあの日とは比べものにならないくらいだ。
これからは、こんな穏やかで温かい日常を送れるのだと思うと、心がぽかぽかと温かく感じた。
「……あ、そうだ。父さん母さん、俺からも話したいことがある」
お寿司を食べていた手を止めた蒼汰さんは、姿勢を正してから真っ直ぐにご両親と向き合う。
いきなりの発言に驚いて、釣られて私も姿勢を正した。
「あ、はい。いただきます……」
遠慮していると思われたのか、お母様が促してくれる。
そこまで言われて遠慮するのはさすがに変だと思って、お寿司を口へと運んだ。
まずは、定番のまぐろからいただく。
「んっ、美味しい……!」
「ははっ! 美味しいだろう。朝市場で獲れた新鮮な魚を、尚樹くん自ら捌いているからね」
そうお父様が説明をしてくれて、お寿司を咀嚼しながらコクコクと頷く。
それは間違いなく美味しい。
こんなに美味しいお寿司は、産まれて初めて口にした。
横を見ると、蒼斗はもう半分程を食べてしまっている。子どもの味覚って、素直。
「さて、私たちもいただくとしよう」
「そうね。いただきましょうか」
美味しそうに食べている蒼斗を見届けていたのか、ご両親もお寿司に手を付けた。
とても、和やかな時間ーー。
4年前のあの日とは比べものにならないくらいだ。
これからは、こんな穏やかで温かい日常を送れるのだと思うと、心がぽかぽかと温かく感じた。
「……あ、そうだ。父さん母さん、俺からも話したいことがある」
お寿司を食べていた手を止めた蒼汰さんは、姿勢を正してから真っ直ぐにご両親と向き合う。
いきなりの発言に驚いて、釣られて私も姿勢を正した。



