「あ……こんにち……」
ゆっくりと開いたドアの隙間から顔を覗かせた人物に、一瞬にして身体がこわばる。
中から出てきたのは、蒼汰さん……ではなく、蒼汰さんのお母様。
「莉乃さんね」
「………」
上手く声が出せない。
このままだとまた、お母様に悪い印象を持たれてしまう。
どうしたらいいのかわからずその場に立ちつくしていると、お母様の背後から蒼汰さんが顔を覗かせた。
「莉乃! 驚いたよな。ごめん、中に入って……と、その子は……」
抱きかかえたままの蒼斗を見て、言葉に詰まった蒼汰さん。
突然の出来事に、蒼斗を紹介することすらできない。
状況を理解した蒼汰さんはお母様の隙間を縫って私の肩を抱きかかえると、中に入るよう促してくれた。
玄関で靴を脱いで蒼斗と一緒に中にると、リビングではなんとお父様が待っている。
もう、なにがなんだかわからない。
私の存在に気が付いたお父様は、目を細めてにっこりと笑った。
「おぉ……莉乃さんだね」
「こ、こんにちは……」
「驚かせてごめんな、莉乃。とりあえず、座って」
背中に手を添えて、蒼汰さんが私と蒼斗を座らせてくれた。
蒼斗を挟んで蒼汰さんが座り、私たちに向き合うようにしてご両親が椅子に腰かける。
ゆっくりと開いたドアの隙間から顔を覗かせた人物に、一瞬にして身体がこわばる。
中から出てきたのは、蒼汰さん……ではなく、蒼汰さんのお母様。
「莉乃さんね」
「………」
上手く声が出せない。
このままだとまた、お母様に悪い印象を持たれてしまう。
どうしたらいいのかわからずその場に立ちつくしていると、お母様の背後から蒼汰さんが顔を覗かせた。
「莉乃! 驚いたよな。ごめん、中に入って……と、その子は……」
抱きかかえたままの蒼斗を見て、言葉に詰まった蒼汰さん。
突然の出来事に、蒼斗を紹介することすらできない。
状況を理解した蒼汰さんはお母様の隙間を縫って私の肩を抱きかかえると、中に入るよう促してくれた。
玄関で靴を脱いで蒼斗と一緒に中にると、リビングではなんとお父様が待っている。
もう、なにがなんだかわからない。
私の存在に気が付いたお父様は、目を細めてにっこりと笑った。
「おぉ……莉乃さんだね」
「こ、こんにちは……」
「驚かせてごめんな、莉乃。とりあえず、座って」
背中に手を添えて、蒼汰さんが私と蒼斗を座らせてくれた。
蒼斗を挟んで蒼汰さんが座り、私たちに向き合うようにしてご両親が椅子に腰かける。



