再会したクールな皮膚科ドクターは、元・売れっ娘キャバ嬢をまるごと愛で包み込む

優太先生の車は、医院長先生と色違いの高級外国車。
いつもきれいにしているせいなのか、真っ黒なボディはピカピカと黒光りしてる。

周りに人がいないかを確認してから小走りで車のそばへ行くと、優太先生は私に気が付いてにこりと笑いかけてくれた。


「お疲れ様」

「お疲れ様です。お待たせしてすみません」

「大丈夫。さ、乗って」


そう言いながら助手席のドアを開けて、中へ入るよう促してくれる優太先生。

車内もきれいに清掃されていて、砂や砂利すらも落ちていない。
まさかこの車、土足禁止?


「そのまま乗って大丈夫。土足禁止とかじゃないし」

「えっ!? あ……じゃあ、失礼します」


一瞬、心を読まれたのかと思った。
でも多分、乗っていいか戸惑っていたからそう言ってくれたのだろう。

足元のシートを汚してしまわないよう、静かに助手席に座ってシートベルトを締めた。

私が乗ったのを確認してから優太先生は運転席側へと周り、車のエンジンをかける。


「じゃあ、出発」

「よろしくお願いします」


ゆっくりと車を発進させ、駐車場を出る。
スクラブを着ていない優太先生はなんとなく新鮮で、ドキドキしてしまう。


「行き先は、昨日メッセージしたところでよかった?」

「はい……! 大丈夫です」