再会したクールな皮膚科ドクターは、元・売れっ娘キャバ嬢をまるごと愛で包み込む

「はい。実は明日……」と、優太先生から誘いを受けたことを安達さんに話した。

すべて聞き終えた安達さんは目を丸くして、口をあんぐりと開けている。
え、なにかマズイことでも言ったかな?


「あ、安達さん? 聞いてます……?」

「はっ。聞いてた。西野さん、それってデートの誘いじゃないの?」

「デート……?」


え、そうなの? 全然そんな雰囲気でもなかったし、ただランチに付き合うだけだと思っていた。

果たしてこれは、デートの誘いのうちなのだろうか。


「西野ちゃーん、もしかして天然?」

「え、でも……」

「わざわざ2人切りを狙って誘ってくるなんて、西野さんに気があるからよ」

「えぇっ!?」


思わず大きな声を出してしまった私に驚いて、安達さんは自分の口に人差し指を当てて「シーッ!!」と慌てている。


「そっか。優太先生は、西野さん狙いなんだぁ」


椅子の背もたれにもたれかかった安達さんは、少し残念そうにしている。

もしかして、安達さんは優太先生を好きなのかな?
それならそうと早く言ってくれれば私は身を引くし……って、まだなにも決まっていないんだけど。


「いいよいいよ。明日言っておいで。蒼斗くんは私に任せなさい」

「え……でも、安達さん……」

「ただ〝優しい人〟としか思ってないし、恋愛感情じゃないわよ。だから気にしなくていいの!」