佳歩ちゃんの我欲全開な私生活は、私にいつも刺激を与えてくれる。
こんな自分に素直な子、いい意味でも悪い意味でも放っておけない。
佳歩ちゃんのお眼鏡に叶ったのだから、文句なしのハイスぺ男子なのだろう。
佳歩ちゃんを大事にしてくれる優しい人ならいいんだけど。
スプーンでカレーを掬いながら、美味しそうにアジフライを頬張る佳歩ちゃんを見据えた。
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岡山空港への往復フライトをこなし、その日の深夜に韓国仁川空港行きの乗務をこなす。
ソウルに到着したのは韓国時間二十二時過ぎ。
翌日の午前中の便に乗務予定で、後輩のCAたちと軽めの夕食をとってホテルに戻る。
韓国との時差はないから、日本時間も同じ。
シャワーを浴びてベッドに横になると零時を過ぎようとしていた。
あっ、先生からメールが来てる。
『食べたい物がある?予約しとくけど』
いつもながらに簡素な文。
けれど、それがちょっぴり嬉しい。
あの日以来、もう連絡を寄こしてくれないかもと思っていたから。
私から謝罪のようなフォローメールを入れようと思ってたのに。
こういうさりげない優しさがやっぱり魅力的だ。
『何料理でも構いません。先生の作る料理なら』
ちゃんと気持ちが伝わるだろうか?
やっと色付き始めた傍から真っ黒には塗りつぶしたくない。
少しずつでいいから、確実に恋愛の色を重ねていけるように。
『良さそうなものを幾つか作っておくな』
直ぐに返信メールが届いた。
まだ起きてるってことだよね。
電話かけたらダメかな……?



