カマイユ~再会で彩る、初恋



『年収七百万円以上』という設定の婚活パーティー。
母親の希望がお金優先というのも、少し……いや、かなり引くけれど。

今まで『婿養子可』『勤続十年以上』だとか、かなりリアル感のある希望でお見合いなどをして来た。
弁護士、開業医、会計士……結構ハイスペックな男性が多く、一人娘に苦労させたくないのだろうとひしひしと伝わって来る。

エトワールホテルのスワンの間(中宴会場)で開かれる婚活パーティーには男女各十五人ほどが参加するようで、受付を済ませプロフィールカードに記入する。

会場内をぐるっと見回すが、やっぱり矢吹先生以上にカッコいい人は見当たらない。
先生は無敵すぎる。
そんなことを考えながら、適当にカードを記入し終えた。

パーティー自体は至って普通で、一人当たり五分ほどのトークタイムから始まり、フリードリンクタイムを挟んで軽いゲーム的なものをし、マッチングしたい相手を選ぶ時間が設定されていた。

およそ二時間半の婚活パーティー自体は無事に難なくこなした。
マッチングを希望する相手を記入する用紙は当然白紙で提出。

四組のカップルがマッチング成功し、にこやかな雰囲気でお開きとなった。

ぎこちなく会釈している人たちの横を通り過ぎ、化粧室でメイクを直す。
この後に先生とデートをする予定だからだ。

パーティーの間はメイクも手抜きの冴えないOL感で過ごしたが、大好きな先生に会うのにはちゃんと可愛らしく着飾らないと。
ビューラーで睫毛をカールしマスカラを乗せ、アイラインとアイシャドーもしっかりと施し、お気に入りのティントをつける。
最後に愛用の香水をシュッと吹きかけ、手櫛で前髪を整えた。

終了と同時に先生にメールを送っておいたから、そろそろ着く頃かな。
胸を躍らせながら化粧室を出た、その時。