カマイユ~再会で彩る、初恋


翌週土曜日の婚活パーティー当日。
ベッドサイドに置いておいたスマホのアラームで目が覚めた。
深夜着のハワイ便から帰宅して、気絶するように寝落ちたようだ。

ハワイ便の乗務は行きは七時間半程度、帰りは偏西風の影響で八時間半程度。
乗務時間は物凄く長いというわけではないけれど、国際線の中でも一番時差ボケが激しいフライトになる。

慣れているとはいえ、さすがに何ともないというわけでもない。
睡眠時間を調整してできるだけ時差ボケしないように細心の注意を払っているけれど。

少しボーっとする頭で起き上がり、ベッドの上でストレッチをする。
脳に酸素を送り込むことで、少しでもすっきりとした目覚めを促すために。

両手をすり合わせ、伸びをするみたいに天井に両手を突き上げた、その時。
メッセージの受信を知らせる音が鳴った。

『終わったら連絡して、迎えに行くから』

絵文字も顔文字もスタンプもない素っ気ない文。
けれど、一番欲しい言葉が記されている。
思わずぎゅっとスマホを握りしめた。

『はい。終わったら連絡入れますね』

先生の家にお泊りして、翌日に映画デートして以来の本格お誘いデートだ。
不規則勤務のお陰で、中々まともにデートすらできていないけれど。
こうして連絡のやり取りができること自体が奇跡なのだと思えば、十日くらい会えなくたって全然平気。

婚活パーティーには行きたくないけれど、その後にご褒美が待ってると思えば……。