カマイユ~再会で彩る、初恋


突然発せられた言葉に固まってしまった。

「婚活パーティー?」
「……はい。ここ数年、親に無理やり勧められて、お見合いとか婚活パーティーだとか、結構行かされてるんです」
「……ん」
「親の友人の子供が次々と結婚して、子供ができて。……よくある話なんですけど、私一人っ子なので、親の期待が大きくて」
「……なるほど」
「来週の土曜日、オフになってるんですが、夕方までそれに参加しないとならなくて」

これって、俺は何て返すのが正しいんだ?
『行くな』がいいのか、『行ってもいいけど、お持ち帰りされるなよ』が合ってるのか。

そもそも、今のこの関係性が曖昧すぎて、俺がどうこういうのは間違ってる気がする。

「分かった」
「……っ」
「だけど、その場限りにして来いよ?」
「……え?」

祥平が言うように、ちゃんと想いを伝えないとダメな時が来たらしい。
いつまでも心地いい関係で胡坐を掻いてると痛い目をみるらしいから。

俺の言葉が意外だったのか。
少し目を見開いて俺を仰ぎ見てる。

俺を『男』として意識させたくて、ソファの背凭れに手をつき、ぐっと体を近づける。

「何もしないから、泊ってくか?」

意気地なしだろうな。
キス一つできずに、紙一重の理性が勝ってしまう。

それでも、ほんの僅かでも彼女との距離を縮めたいから。

彼女の耳元に囁き、反応を窺う。
照れ隠しなのか、両手で顔を覆った彼女がこくりと頷いた。
そんな可愛い素振り見たら、『何もしない』と約束したことを速攻で撤回したくなるだろ。

「明日休みだし、ビールでも飲むか?」
「………はぃ」

顔を覆ったままの彼女から、震え気味の声が返って来た。