ラーメン店を後にし、車を走らせる。
「たまにはドライブでもするか?」
「へ?」
「疲れてるなら送ってくけど」
「………えっと…」
彼女が珍しく口籠る。
何か言いたいことがあるのだろうか?
「話したいことでもあるのか?」
「……そう…ですね」
チラッと視線を向けたら、あからさまに視線を逸らされてしまった。
もしかして、もう会うのを止めたいとかだろうか。
「俺の家でもいいか?」
「え?……はいっ」
いいんだ、俺の家で。
別に正式に付き合おうと言ったわけじゃないから、不確かな関係なんだろうけど。
別れ話的なことなら、俺の家に来るのは嫌なはず。
そもそも、二十一時になろうとしてるのに男の家に来る意味を分かってるのだろうか?
誘った俺も俺だが、承諾した五十嵐も五十嵐だ。
何か話したいことがあるというから、落ち着いて話せる場所をと考えた結果。
自宅が一番しっくり来るかな?と思っただけ。
店に入るにも中途半端な時間。
酒を飲むにしても、車があるし、フライト後で疲れてるだろうし。
人目を気にせず話せる場所といったら自宅しか思い浮かばなかった。
*
「何飲む?」
「……お水下さい」
「水でいいのか?」
「はい」
リビングに通し、ミネラルウォーターのペットボトルを手渡す。
「話したいことって?」
どうして俺はこう……自分から行動に移せないのだろう。
彼女からの別れ話的なことかもしれないと思っても、それを回避できるような行動に移せない。
本当に自分でも呆れるほど、情けない。
「来週の土曜日なんですが、……婚活パーティーに行って来ます」
「………え?」



