吹く風も冷たくなってきた今日このごろ。

くしゃみをした唯に、倫也は、

「大丈夫?風邪引いた?」

優しく聞く。

「ううん。誰かが噂してるんじゃないかな」

「もしかして、唯のことを誰かが奪いたいって噂してるとか…?」

「もう、そんなことあるわけないじゃん!私たちの仲は、誰も邪魔できないよ」

「唯…もっとこっちにおいで」


終始、この調子だった。

アメリ軍団の唯一の正解というと、この二人を、バカ騒ぎの打ち上げに誘い損ねたことぐらいだろう…。


FINE