後夜祭のシンデレラ

「雨宮さんが水やりをしてくれてる姿を見たとき、なんて優しい子なんだ……って、ちょっと感動した。それと同時に、あぁ……こういう子が好きかもって思ったんだ。そう思ってからはもう、雨宮さんを見かけるとどうにか話したくなってさ。落とさなくていいものをすれ違いざまに落としてみたり、出会い頭にぶつかりそうになってみたり……その……」

 なんて言いながら、湯浅先輩の言葉は尻すぼみになっていった。

 さっきも言っていたけど、やはり全部わざとだった。

 意外すぎて、なんて言葉を返せばいいのか分からないけど、そんな湯浅先輩にキュンとしてしまう。
 男女問わず、あんなに人気なのに、そんな子どもっぽいキッカケをわざと作ってたなんて。

 言うなら今なのかもしれない。

(これって、私も想いも伝えていいのかな?)

 私は改めて、湯浅先輩をじっと見つめ話し始める。