後夜祭のシンデレラ

「あの花壇、生徒会のメンバーが使ってる場所でさ。忙しくてなかなか水やりできてなかったらしいんだけど、全然枯れてないから誰かが水やりしてくれてるのかなって話題になってたんだよ」

「そんなことになってたんですね……。勝手にお水をあげてすみません」

「そうじゃなくて。俺、別に怒ってないでしょ? その心遣いが嬉しかったってこと。あそこが生徒会の花壇だってことを知ってる人は少ないと思うし、咲いていようが枯れていようが、きっと誰も何とも思わないんだよ。でも雨宮さんはそれに気づいて、育ててくれていた。生徒会のメンバーも、きっと心優しい生徒がいるのかも? って言ってて。もしかしたら先生だったかもしれないけど、俺も生徒のような気がしてたんだ」

 ほんと、誰がどこで見てるか分からないものだなと改めて思った。

(でもその花壇の件と告白がどう関係してるんだろう?)

 そんな風に思いつつも、私は自分から湯浅先輩に聞くことができない。