【完結】魔法学院の華麗なるミスプリンス 〜婚約解消された次は、身代わりですか? はい、謹んでお受けいたします〜


 でも、セナが言う『可愛い系』は果たして当てになるのだろうか。オリアーナは生まれてこの方かっこいいと言われることはあっても、可愛いと言われることはなかった。セナという例外は除いて。多分この盛り上がっている男子生徒たちも、本物のオリアーナと対面したらがっかりするだろう。

「ぜっったい紹介してくださいよ! 殿下!」
「う、うん。まぁ、機会があればそのうち……」
「確か彼女、婚約解消して今はフリーなんですよね!」
「でも好きな人いるから……」

 弾みでそう漏らすと、横から「……は?」という声が聞こえた。セナがいつになく険しい顔をしている。

「――ちょっとこっち来て」
「わっ、セナ。そんな引っ張らないで……っ」

 強引に腕を引かれ、廊下に連れ出される。

「好きな人できたってどういうこと? なんで黙ってた」
「なんで黙ってたって……。そんなの私の勝手でしょ」

 言えるはずない。だって、オリアーナが好きなのはセナだから。顔をふいと逸らせば、手で顎を持ち上げられ、強引に目を合わされる。彼の表情はいつになく余裕がなくて。