美人爆命!?異世界に行ってもやっぱりモテてます。





王子が言ってくれたおかげで、虐めはぴたりとなくなった。
まだ用事以外で話しかけてくれる人はいないけど、そのくらいなら我慢出来る。
この分なら、侍女をやめる必要は無さそうだ。
状況が落ち着いたことに、私はほっとした。
仕事も、まぁまぁ上手くやれてると思う。
王子は、いつも優しく接して下さる。
本当に良い人だな。



ある夜、なんとなく眠れず、夜風にあたりたくて、部屋を抜け出した。
いつ何時、どんなことがあるかわからないから、本当は勝手に部屋を出るのはいけないんだけど、ちょっとくらいなら良いだろう。
そう思って、庭に出ようとした時、ずらりと並んだ部屋のひとつから、激しい息遣いと悩ましい声が聞こえて来た。
11番の部屋だ。



恋愛経験はなくても、それがどういう状況なのかは、私にもわかった。
胸の鼓動が早鐘を打ち出した。
そんなことをしてることがばれたら、どうなることやら。
だけど、注意もしにくい。
ここは見て見ぬふりをするしかない。
もう庭に行く気力も萎え、部屋に戻ろうとした時…



「王子…あぁ、シャール王子…」



(えっ!?)



その名前に、私の体は凍りついた。