美人爆命!?異世界に行ってもやっぱりモテてます。





「そこに座って。」

「ど、どうもありがとうございます。」

せむし男の家は、町外れの、ただ雨露を凌げるだけの掘っ立て小屋だった。
お城とはえらい違いだけど、それでも、野宿よりはきっとマシだ。



「腹はすいてな…」

訊かれた時に、すごいタイミングでお腹が鳴った。
せむし男は、汚い歯を見せてにやりと笑った。



「たいしたものはないが、今、何か準備するから。」

「す、すみません。」

申しわけないけど、確かにお腹は空いている。
だって、今週はあのまずいハーディッシュの汁しか飲んでないんだもん。
そんな中、無理して全速力で走ったんだから、お腹も減るよね。



しばらくすると、彼はスープのようなものを持ってきた。
じゃがいもっぽいものと豆の入ったスープだ。



「さぁ、食べな。」

「ありがとうございます。いただきます。」



正直いって、美味しくはなかった。
でも、ハーディッシュの汁よりはマシだ。
それに暖かいから、お腹が温まるしお腹に溜まって、少し元気が出て来たような気がした。



「ところで、あんたはどこに行くつもりだったんだ?
この町の評判は知らなかったのか?」

「え……えっと、それが…」

言い訳が思いつかない。
どう言ったら良いかな?