美人爆命!?異世界に行ってもやっぱりモテてます。





つ、着いた…
ついに、ならず者の町はずれと思われる場所に私は着いた。
後ろを振り向いても誰も追いかけて来てない。
ほっとしたら、なんだか足がガクガクしてきた。
へなへなと近くの木の根元に腰を降ろした。
あがった息を整える。
汗が吹き出て、水が飲みたいところだけど、生憎、そんなものはない。
吹き出た汗を拭い、ゆっくりと立ち上がった。



これから、どうしよう?
あまり治安が良くなさそうだから、人には会わない方が良いのかな。
でも、今はお金も何も無いし、誰かの手を借りないと生きていけない。



親切な人もいるかもしれない。
そんな都合の良いことを考えながら、私は町の中心部に向かうことにした。



しばらく歩くと、酔っ払いみたいな二人組と出くわした。
見上げるような大男達だ。



「なんだ、てめえ。見ない面だな。」

近くに寄っただけで、強烈な酒のにおいがした。



「ぼ、僕は、その…道に迷って…」

私がそういうと、男達はゲラゲラと笑った。



「道を訊ねたいなら、いくらでも教えてやる。
その代わり、有り金を全部出しな!」

「ぼ、僕…お金はも、持ってません…」

「なんだと~!」

男は急に怒り始めた。



「馬鹿にしやがって!」

「足腰立たないようにしてやる!」

私はその場から逃げ出した。
殴られでもしたら大変だ。