体の発育が周りより少し遅かった私は、中学3年生になってやっと生理が始まり、初めてブラもつけた。


その日は朝からずっとお腹が痛くて、私はすっかりトイレとお友達になっていた。


「お嬢、お腹の調子どうですか?とりあえずあったかいものと胃薬用意しましたけど……」


トイレから出ると、紺炉が心配そうに立っていた。


そんな紺炉に、私はさっき判明した腹痛の原因を伝える。


「わたし・・・セーリきた」


周りより遅れている自分が恥ずかしくて、早く生理が来てほしいと願っていたくらいなのに、いざそれが始まるとこれが7日間も、年に12回も、そして何十年も続くのかと思ったら不安が押し寄せ、泣きそうになりながら紺炉に伝えた。

 
紺炉には何でも話していた私も、さすがにこんなことを言われたら彼も困るだろうと思っていたけれど、彼は至って落ち着いて対応してくれた。


「びっくりしましたよね。でもおめでとうございます。服とか汚れてません?あと、お腹冷やさないようにしてくださいよ」


そう言って彼は私の頭をよしよしと撫でてくれた。