病院に到着してから言われたフロアまで駆け上がった。


紺炉は既に救急外来から一般の病棟に移っているらしい。

 
病室の前にはおじいちゃんと相模がいた。


私を見て2人は何か言いかけたけれど、そんなことを聞いている余裕は私にはなかった。


紺炉がぐったりと横たわって口から管を入れられている姿、手足が切断された姿。


あらゆる状態を想像した。


生きていてくれればそれでいい。


それ以上は何も望まないから。


——神様どうか、私から紺炉を取り上げないで……!


あんなギクシャクした会話が最後なんて絶対にイヤ!


私は覚悟を決めて病室の扉を開けた。


「紺炉!!」