「この写真、新国立美術館じゃないですか?」
私がそう言うと彼は驚いたようだった。
「え、知ってんの?」
「知ってるも何も有名じゃないですか。その中、美術館になっていて、行ってみたいな~って」
「俺、そういうの興味ある子にあんまり会ったことなかったから・・・」
「そうですか・・・・」
あんなに沢山の女の子と一緒にいるのだから、一人くらい興味ある子がいてもおかしくなさそうだけれど。
喜んでいる様子を見て、私はその建築物に興味があるというより、建物の中で行われている展示に興味があるということは言わないでおいた。
そんなことを心の中で思いながら、スマホの画面を見ると、時刻は午後六時になっていた。
スーパーのタイムセールが始まる時間だ。
「あ、やばい。じゃあ、連絡先交換したんで。今日はここで」
「何、そんなに慌てて。どっか行くの?」
「そろそろスーパーのタイムセールが始まるんです。さっき、言ったじゃないですか。金欠で節約しなきゃいけないって。だから、急いで行かないと・・・」
じゃあ、また。と言って私は家に入って財布を取りに行き、足早に去った。
そして、スーパーの争奪戦を勝ち抜き、お目当ての安い食材を手に入れて満足していたところ、二人しか友達がいないスマホにラインがきた。
「買い物終わったら、俺の家来て」
楓さんからだった。交換して、早々に連絡が来るとは思ってもみなかった。
それにしても、こんな時間に家に来てほしいって何だろうか。
家に行くと言っても、隣なので、簡単に行くことはできるけれど、ここ数か月間、あの家での女性の往来が頭によぎる。
既読をした以上は、何か送り返さなければならないと、私は考えた末に「わかりました」と送り返した。
家の中まではお邪魔せず玄関で話せばよいだろう。
私はあの女性たちと同じ括りにされるのはごめんだ。
楓さんとは同じアパートの住人として仲良くしたい。自意識過剰かもしれないが、念には念をだ。
スーパーからの帰宅途中、レジ袋を片手に真っ暗な道を歩いていると、ちょうど前に見覚えのある背中があった。
「蓮くん?」
私の言葉に反応し、彼が振り向く。
「あ、菫さん。奇遇ですね」
「そうだね」
私は小走りをして、彼の隣に追いつく。
そして、横並びで歩き始めた。
「蓮くんは、何の帰り?」
「バイトです。単発のイベントバイトで・・・・」
「固定のバイトは?やってないの?」
私がそう言うと彼は驚いたようだった。
「え、知ってんの?」
「知ってるも何も有名じゃないですか。その中、美術館になっていて、行ってみたいな~って」
「俺、そういうの興味ある子にあんまり会ったことなかったから・・・」
「そうですか・・・・」
あんなに沢山の女の子と一緒にいるのだから、一人くらい興味ある子がいてもおかしくなさそうだけれど。
喜んでいる様子を見て、私はその建築物に興味があるというより、建物の中で行われている展示に興味があるということは言わないでおいた。
そんなことを心の中で思いながら、スマホの画面を見ると、時刻は午後六時になっていた。
スーパーのタイムセールが始まる時間だ。
「あ、やばい。じゃあ、連絡先交換したんで。今日はここで」
「何、そんなに慌てて。どっか行くの?」
「そろそろスーパーのタイムセールが始まるんです。さっき、言ったじゃないですか。金欠で節約しなきゃいけないって。だから、急いで行かないと・・・」
じゃあ、また。と言って私は家に入って財布を取りに行き、足早に去った。
そして、スーパーの争奪戦を勝ち抜き、お目当ての安い食材を手に入れて満足していたところ、二人しか友達がいないスマホにラインがきた。
「買い物終わったら、俺の家来て」
楓さんからだった。交換して、早々に連絡が来るとは思ってもみなかった。
それにしても、こんな時間に家に来てほしいって何だろうか。
家に行くと言っても、隣なので、簡単に行くことはできるけれど、ここ数か月間、あの家での女性の往来が頭によぎる。
既読をした以上は、何か送り返さなければならないと、私は考えた末に「わかりました」と送り返した。
家の中まではお邪魔せず玄関で話せばよいだろう。
私はあの女性たちと同じ括りにされるのはごめんだ。
楓さんとは同じアパートの住人として仲良くしたい。自意識過剰かもしれないが、念には念をだ。
スーパーからの帰宅途中、レジ袋を片手に真っ暗な道を歩いていると、ちょうど前に見覚えのある背中があった。
「蓮くん?」
私の言葉に反応し、彼が振り向く。
「あ、菫さん。奇遇ですね」
「そうだね」
私は小走りをして、彼の隣に追いつく。
そして、横並びで歩き始めた。
「蓮くんは、何の帰り?」
「バイトです。単発のイベントバイトで・・・・」
「固定のバイトは?やってないの?」
