これからは、食費をかなり削らなければならないかもしれない。
元々、質素だけれど、より質素な生活になると落胆した。
そして、もう一つ残念なことに、バックアップをしていなかったので、携帯に入っていたデータは全て消えた。
自業自得だが、仕方がない。
とりあえず、夏休みの間は大学の友人とは連絡が取れそうにない。
携帯を買い替えて、一番初めにバイト先の店長ともう一度ラインを交換した。
シフトの調整などがあったのでそれが第一優先事項だった。
地元の人たちの連絡先はどうしようか。
友人とはラインしか交換していなかったため、私は相手の携帯番号を知らないし、相手も私の番号を知らないので、連絡の取りようがなくなったしまった。
何か連絡先を得る機会があることを願うしかない。
白澄と陽翔には心配をかけてしまうだろう。
実家の電話番号と住所は流石に覚えているので、母親くらいには手紙で状況を伝えた方が良いだろうか。
でも、私には一つの考えが浮かんでいた。
これはあの家に、そしてあの寒い場所に別れを告げられる絶好の機会ではないのか。
母親は体が弱いのであの地域から出ることはないし、父親なんてもっての他だ。
こちらから接触しないと、会うことも話すこともないと思う。
完全に離れられるチャンス・・・・。
そんな考えが一瞬でも頭の中をよぎった私は相当性格がひねくれているのかもしれない。
結局、そんなことはできず、実家に母宛に手紙だけ送った。心配させないように。
そんなわけで、私の携帯は完全にリセットされた。
写真も動画もないし、ラインの友達の欄には店長しかいない。
その虚しい携帯の中身を見つめていたら、蓮さんと楓さんと連絡先を交換する約束をしていたことを思い出した。
今、二人とも部屋にいるだろうか・・・・。
ちょっと訪ねてみようと思い、スマホを片手に外に出た時、ちょうど楓さんがどこからか帰ってきた。
「楓さん、おかえりなさい。スマホ、連絡先交換しましょう。」
「え、お前、本当にスマホ壊れてたの?俺のこと嫌いだから嘘ついたのかと思ったわ」
「だから、嘘じゃないって言ったじゃないですか」
私は手元にあるスマホの新品度合いを主張するように見せびらかした。
「それ、新機種じゃん。高かっただろ」
「わかります?そうなんですよ。おかげで、暫くの間は質素な節約食生活を送ることになりそうです」
そして、彼はポケットからスマホを取り出し、ラインを開いた。
追加されたアカウントを見てみると、ホーム画面が「新国立美術館」だった。
元々、質素だけれど、より質素な生活になると落胆した。
そして、もう一つ残念なことに、バックアップをしていなかったので、携帯に入っていたデータは全て消えた。
自業自得だが、仕方がない。
とりあえず、夏休みの間は大学の友人とは連絡が取れそうにない。
携帯を買い替えて、一番初めにバイト先の店長ともう一度ラインを交換した。
シフトの調整などがあったのでそれが第一優先事項だった。
地元の人たちの連絡先はどうしようか。
友人とはラインしか交換していなかったため、私は相手の携帯番号を知らないし、相手も私の番号を知らないので、連絡の取りようがなくなったしまった。
何か連絡先を得る機会があることを願うしかない。
白澄と陽翔には心配をかけてしまうだろう。
実家の電話番号と住所は流石に覚えているので、母親くらいには手紙で状況を伝えた方が良いだろうか。
でも、私には一つの考えが浮かんでいた。
これはあの家に、そしてあの寒い場所に別れを告げられる絶好の機会ではないのか。
母親は体が弱いのであの地域から出ることはないし、父親なんてもっての他だ。
こちらから接触しないと、会うことも話すこともないと思う。
完全に離れられるチャンス・・・・。
そんな考えが一瞬でも頭の中をよぎった私は相当性格がひねくれているのかもしれない。
結局、そんなことはできず、実家に母宛に手紙だけ送った。心配させないように。
そんなわけで、私の携帯は完全にリセットされた。
写真も動画もないし、ラインの友達の欄には店長しかいない。
その虚しい携帯の中身を見つめていたら、蓮さんと楓さんと連絡先を交換する約束をしていたことを思い出した。
今、二人とも部屋にいるだろうか・・・・。
ちょっと訪ねてみようと思い、スマホを片手に外に出た時、ちょうど楓さんがどこからか帰ってきた。
「楓さん、おかえりなさい。スマホ、連絡先交換しましょう。」
「え、お前、本当にスマホ壊れてたの?俺のこと嫌いだから嘘ついたのかと思ったわ」
「だから、嘘じゃないって言ったじゃないですか」
私は手元にあるスマホの新品度合いを主張するように見せびらかした。
「それ、新機種じゃん。高かっただろ」
「わかります?そうなんですよ。おかげで、暫くの間は質素な節約食生活を送ることになりそうです」
そして、彼はポケットからスマホを取り出し、ラインを開いた。
追加されたアカウントを見てみると、ホーム画面が「新国立美術館」だった。
