だけど、一つだけ

今までの私と違うことは


私は寂しくないってこと。



一人でも

一人じゃない。



綾子おばさんもいるし

陸もいる。



何も言わなくても、無理につなぎ止めなくても、私のことを分かってくれる人がちゃんといる。





合わせなければ仲間に入れないような大勢の友達なんかはいらないんだ。




「何言われても気にしなくていいんだからね。おばさんもよく言われるからわかるの。」




『え……おばさんも誰かに何か言われたりするの?』




口の中に流し込んだアイスティーは冷たくて、程よい甘さだった。


「言われるわよ〜。突然お客さんに、お姉さん殺されたんですか?って聞かれたりね…」




『……なにそれ。』

「本当、失礼しちゃうわよね。いきなりそんなこと聞いてくるのよ。今はもうなくなったけど、前は記者の人もよく来てたし…」




そうだったんだ…。



私が悲しい顔をすると、おばさんは

今はもう大丈夫よ、と笑った。