“可哀想”

私の中に浮かんだことはそれだった。同情だ。



絵里は何も言わずにただ見つめる私に何かを見透かされているようでオドオドしている。

そしてそれを必死に隠す。


「私………全然寂しくなんてないから。
あんたと違って自殺しようなんて考えないし、そんなんで周りに同情してもらうつもりもないわ。
何よ、あんな奴ら。私が羨ましくていつもコビ売ってたくせに。」




絵里はそんなセリフを言っていても、寂しい目をしていた。


『…じゃあなんで吐いてんの?』


なんで私と同じ苦しみ方してるの?

寂しいからでしょ?

辛いからでしょ?



『突然周りに誰もいなくなって、精神的にやばいんじゃないの?』


「なっ……バカにしないで!!アンタみたいなのと一緒にしないで!」

絵里は人気者だった自分が現在孤立していることを恥としているようで

それを隠そうと怒りを示す。