『……え………陸…』
私はなんて答えればいいかわからなくて、ただ考えていた。
｢今すぐ俺をめちゃくちゃ好きになれなんて言わないよ。
ただ、もうあさ美を一人にはしないから。なにがあっても俺が一緒に居る。｣
なぜか、陸の言葉に心が熱くなって涙がこみあげてきた。
だって、私
きっと…ずっと待ち望んでた。
こんな言葉を、誰かに言われること。
もう自分に何の必要性もないと思ってた。
陸は言った。
あさ美がいないと俺の人生はあり得ない、って。
私は今まで感じてきたぬくもりとはまた違ったぬくもりに
初めて触れた気がした。
人から想われるとは、愛されるとは
こういう気持ちなのだと。
私が嬉しくて泣き出すと、陸は私の身体をそっと抱きしめた。
もう、どこにも迷わないように。
