「あさ美、小学校の時も靴履かずに帰ってたことあったよな…?」




私は寂しいと思った時に陸が現れるから、

なぜか安心して余計に涙が止まらなくなった。





「実は……昨日喫茶店に行ったんだ。おばさんから最近あさ美の様子が変だって聞かされて………なんか無理してんじゃねーの?話せよ、あさ美。」




優しく肩を触った陸は見つめ返すのが恥ずかしいくらい真剣な目をしていた。





『お願い…。綾子おばさんには黙ってて。』





たくさんの滴が頬を伝ってゆく。




「でも……」


『お願い。それを約束にして、陸に全部話す。だからお願い。綾子おばさんには言わないで。』






陸は少しの間納得のいかない顔をしていたが、

「わかった。」
と答えた。