「杞憂様、お降りくださいませ。」
着いたのか。ここからは行動に気をつけなければならない。
いつどこで見られているか分かんないからね
「ありがとうございます。」
そう言って執事の手を取る
地面に足を着くと
両手で執事の手を包み込み、ゆっくり離す
1歩1歩丁寧に歩きお上品と華麗さを合わせ持ったお嬢様へと変わる
もうお父様とお母様、そしてお相手の御家族一行揃っているらしい
私の横にいるメイドが部屋をノックする
「失礼します。杞憂お嬢様がご到着致しました。」
「入れ」
お父様がいつもとは違う優しい口調で言う
メイドが両方の引き戸を引く
「初めまして、天王寺 杞憂 と申します。
今回はこのような会をお開き頂きありがとうございます。」
75度のお辞儀とえくぼを見せるように笑う
お父様の横のソファーへと移動し座る
「杞憂ちゃん、お見合い突然で驚いたよね?
初めまして、妻の京 詩織、息子の京 煌牙、そして私京 誠です。」
「これから家族になるわけだからよろしくね」

