「いい加減にして!家事は私ひとりでやらないと怒られるの、もうあんな惨めな思いはしたくない。」
怒られる……?
惨めな思い……?
どーゆうことだ?
理解が追いつかない
ただ、視界に映るのは今にも泣きそうな顔をした杞憂さんで
俺は迷わず抱きしめた
さっきまですごく大人びていたのに今ではすごく幼く見える
できるだけ怖がらせないように優しく優しく接する
「聞いて、杞憂さん。家事はどうしても2人でやりたい。だけど、他の人の目に入るところは全部任せていいかな?」
これが最善策だと思った
怒られるがどういう意味なのかは分からないけど、それがもし本当だとしたら杞憂さんに迷惑をかけてしまうと思ったから
杞憂さんとの結婚だけは絶対に逃したくない
唯一この先もずっと一緒に居たいと思えたから
だから俺ができることをしないといけない