どうしてって親が怖いからなんて言えるわけない
「私はメイドのようなようなものだと思ってくれて構いません。ただでさえ仕事が忙しいのですから」
思っていないことが口から無意識に出てくる
「確かに仕事は忙しいかもしれないけど、それだけで杞憂さんが1人で家事する理由にはならないよ。決めた杞憂さんは俺と家事する」
しつこい、1回で納得してよ
もし一緒に家事してるのがバレたら怒られるのは私なの
もうあんなことはされたくない
「本当に大丈夫です。家事は妻の仕事なので」
「違うよ、家事はふたりでやるの。」
「いい加減にして!家事は私ひとりでやらないと怒られるの、もうあんな惨めな思いはしたくない。」
あ、あぁ……やってしまった……
私最低すぎる……なんで煌牙様に八つ当たりしてるの
今まで我慢を積み重ねたものが無駄になった
怖くて煌牙様の顔を見ることができない
でも多分結婚はなかったことになる
またあの牢獄に入らないといけないのか……
もう辛い。辛いよ……なんで私だけ我慢しなきゃいけないの…
突然私の身体が何かに包まれた